コボルドの隠れ里

多分TRPGの話とかします

第10回 「心傷外装TRPGコンヴィクタードライブ」 TRPG紹介

 このTRPG紹介も、とうとう2ケタの大台に乗ったが多いのか少ないのかがイマイチピンとこない。

 知っての通り、俺はここ1年以上オンセしてなかったせいで脳内で架空の女子高生達とセッションをしたりしてたが、久しぶりにオンセしたのでまた記事を書こうと思う。

 今回やってきたのは同人TRPG心傷外装コンヴィクタードライブだ。発売元はグループSGR、ワールドデザインは乃継アラタ氏。システム面はシグレ氏著だ。グループSGRさん主催のTRPGイデアコンテストの受賞作のようだ。プレイ回数はPL1回。

  簡単に言うと近未来の横浜でコンヴィクターと呼ばれるパワードスーツを纏って、悪い奴らと戦うTRPG だ。

https://convictordrive.wixsite.com/website/blank-1

 

①キャラクター周り 

 

 キャラクタークラスは大きく分けて四つ。パワードスーツ(コンヴィクター)の種類によって分類される。オールラウンド勇者型のマイティ、タンクのストレングス、火力特化のシューター、速さが足りないランナーだ。

 

 

 スーツは電源オフのセーフモード、ミドルで使える一部起動のスタンバイモード、クライマックス用のフル稼働のアクティブモードがあるぞ。

 コンヴィクターはトラウマが無いと装備できないため、そのトラウマに関係ある事件概要(他所から見た経緯)と心傷詳細(自分から見た詳しい内容。非公開)、フラッシュワード(変身のキーワード的なの)の三つを決める必要がある。

 装甲はスパロボで言うところの実弾属性とビーム属性、ポケモンで言うとぶつりととくしゅの二種類があるぞ。

②ルール周り

 基本的に判定はd10をたくさん振って5以上の出目の成功数を数える感じだ。

 ミドルの判定は失敗したPCを一度だけ補助できるリカバリー判定が面白いな。

 遅延カウンターというデッドラのリトライの発展系みたいなのもあったりする。手間取ってると事態が悪化してクライマックスでペナルティをもらうぞ。

 ダメージは成功数がそのままダメージになる。命中判定とダメージロールの省略感はいい感じだ。

 ラウンド進行は下に数えるラウンド式。なんとなくデッドラやネクロニカに似ているようだ。

 戦闘マップはX軸×Z軸の3×3という高さの概念がある二次元マップだ。なかなか面白い発想だ。

③世界観

 

 今よりメカトロニクス技術が発展した202X年の近未来のよこはま市が舞台だ。赤レンガ倉庫とかもある。

 日本政府は新技術を取り入れた特別区、よこはま区を設置、だが輝かしい未来の街には、新技術を悪用する新しい犯罪も芽生えていった。ナノマシン技術の応用で超パワードスーツ、コンヴィクターを利用した治安維持組織「DRIVE」を結成、心傷を抱えた不安定なヒーローたちは新型犯罪に立ち向かうのであった…みたいな感じだ。

 たぶん関内の歌広場とかクッソ治安の悪いゲーセンとかファッキンサブカルシティ桜木町とか、よこはま駅にはアニメイトとかイエサブの近くの八百屋さんとか殺人事件が起きそうなほうれん草ネットカフェとかもあるのだろうな。

④サポート

公式サイトにリプレイとかいろいろあったぞ。サンプルシナリオは田中りとます氏著。

 ルルブ自体にかなり誤植が多いみたいなんで、公式でのエラッタが待たれる。「装備負荷(ゲーム用語)」→「装備不可(誤植)」とか結構致命的じゃなかろうか。大剣は文字通り革でできた鎧であり、BEST BINDだ。

⑤総括

 多分ワールドデザインの乃継アラタ氏は攻殻機動隊として遊ぶことを想定して売り出してるんだろうが、どうにもパトレイバー感漂う感じのシステムだ。

 

 

 

 

 アイアンマンとかタイバニとか特撮などのヒーローものが参考作品として挙げられてるが、ヒーローものというよりは特殊部隊ものってテイストが強い。みんなで幸せになろうよって感じだ

 フラッシュワードは完全にシノビガミあたりの奥義的なおもちゃになってしまうあたりエモの追及は難しそうだな。即席で遊ばなければまた違うのだろうか。

 ルール周りは体感デッドラの1.2倍ぐらいの重さ。結構頑張って作ってる感じがするからオフセで1日遊ぶには楽しいんじゃないだろうか。

 個人的にはキャラ作成のデータ取捨選択が若干ややこしいがパトレイバーとして遊ぶ分には割と面白いと思うぞ。

 難点としては攻殻機動隊とかパトレイバーなんかはできるだろうが、そこまで出来るシナリオの幅は広くなさそうなあたりか。

 

値段はイベント頒布価格2,000円​、店頭販売価格2,678円、俺は初利用したこかげ書店でもろもろ込で2999円だった。イエサブならもうチョイ安く手に入るのかもな。

 

満足度 70%

初心者へのおすすめ度 ☆4

個人的な好み ☆4

 

こういうのが好きな人にオススメ

パトレイバーとか特殊部隊ものが好き

・派手に活躍したい

・パワードスーツとかメカものにロマンを感じる

・推奨人数:~四人

 

遊び方の例

 ルルブ付属のサンプルシナリオ「hello,drive」で遊んできたぞ。

 正義の味方になりたかったシューター、切宮噤だ。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm31683453

 サンプル故あまり詳しく内容には触らんが「一年ぶりにオンセやったら気合入りすぎてダイス目が走りすぎた結果、ボスがほぼワンパンで死んだ」「ヒロインがめちゃくちゃかわいかった」位の内容はお前たちに教えてやろう。

 

今回は「カルロス後藤」を例にナラティブを説明しよう

 カルロス後藤という単語だけでは正直意味不明だが、こういう積み重ねが生じる。

 discordがなんとなく不調→ディスコのリージョンをブラジルに変更しよう→ん?このシナリオPC達の上官の名前が決まってないぞ→やべえブラジルの下りのせいで上官カルロス山田とかそんな感じにしか思えんのやけどw→→まあいいや、んじゃ上官のイメージはこの人ね(パトレイバー後藤隊長)→脳をサンバに支配された男「あっ!カルロス後藤上官じゃん!」→「おまえいい加減カルロスから離れろよ!」(一同爆笑)

 ということでしばらくみんなカルロスと聞くだけで笑うようになってしまった。これが「ナラティブ」だ。

 

 これよりはるかに緻密な積み重ねを必要とする「エモ」をうまくやるのは難しい。シリアスなシーンでも単品で切り取るとギャグになってしまったり、シナリオの本筋と上手くからまなかったりするあたりフラッシュワードの扱いは難しそうだな。

 

 あとはセッション前日見てた「逆襲のロボとーちゃん」がなかなか参考になりそうだ。ギャグでガードが下がったところに泣ける展開をブチ込んでくるエモ作品だ。アマプラで見ろ。