TRPGオタの俺が女子高の文芸部の顧問になって困達とセッションするハーレムラノベ 第二章
2-1 困ったちゃん
TRPGにおいて、「困ったちゃん」といわれる人種が存在する。
黎明期古代ダンジョン&ドラゴンズの時代において、アメリカ人たちは「ゲームマスターの親を人質に取った状態でプレイしなければ、自分のキャラクターが殺される」状態で遊んでいたらしい。言ったもん勝ちの世界だったようだ。
そして時は流れ、共通理解として最低限の協力体制が無ければゲームが成立しないということを理解したらしいアメリカ人は、なんとかゲームとして遊べるところまでTRPGを持って行ったようだ。
そんなアメリカ人達は TRPGのプレイヤーのタイプを分類したようだ。
戦闘大好きなリアルマン、ロールプレイ大好きなリアルロールプレイヤー、ギャグ大好きなルーニー、自分大好きなマンチキンの四つだ。実はこれ、マンチキンのみが困ったちゃんに見えるが、実は全員困ったちゃんであるという高度なギャグらしいんが。
日本でも、吟遊詩人、地蔵、和マンチなどいろいろな分類があり、某匿名掲示板のTRPG困ったちゃんスレッドは今400を越えている。彼女らを見たとき、ふとそんなことを思い出した。彼女らに「困ったちゃん」のレッテルを貼って終わる。それが一番単純で簡単だ。彼女たちの周りの人間も、そのように当人たちを片づけてきたのだろうか。だが結局、人間はそう簡単に分類(キャラクタライズ)できるもんじゃない。まだそうやって終わらせるには、きっと早すぎる。
それに、彼女らには向上心があるように思えた。新しいことをやりたいという「熱」が見えた。まだ、行く方向が分かっていないだけで、決して腐ったみかんなんかじゃない。
そうだ。彼女たちのやる気に応えるために、俺も久しぶりにシナリオを書いてみよう。
月一回の職員会議である。
あまり生産性のない、形式的な報告会の最後、教頭先生が締めの訓示を読み上げる。
「現在では、教育現場をサービス業のように考えている親御さんが多いんですね、せっかく高い学費を払っているのだから、うちの子はもっとサービスされるべきだと、そう思っているわけです。実際、私学というのはある種の塾のような性質のものを備えているため、その傾向が強いんですね。だから先生方もなるべく親御さんの期待に応えるようにしてあげてください」
正直、「知るかボケ!」と言いたくなる。俺も決して立派な人間ではないが、人にものを教える先生という職業になろうと思ったのは、それなりに理想を持っていたからだ。商売人になりたかったわけじゃない(別に商売人をバカにするつもりではない。彼らがいなければ我々は残業終わりににコンビニやスーパーに寄って半額の弁当を手に入れることができない)。だがまあ無意味に反逆してもこの場が覆るとも思えないし、そんな勇気もないため、俺は黙っている他無かった。上の先生たちもきっと、本当はお偉い様方やお客様方の顔色を伺わざるをえないのだろう。
勉強は塾で構わない、結果を出している人間がいくらでも目に入ってきて、何かを成さなければいけないという焦燥感だけが募る、そういう時代。
そういう時代で、結局俺たちはどうしたらいいんだろうか。答えは出ない。
まあ、それはそれとして、俺はただ業務をこなして、時折、セッションをやるだけだ。
2-2 戻ってきたぜ 地獄の底から
うまい具合に日程が合ったのは、次の週の活動日である。
「それでは、今日のセッションを始めたいと思います。皆さんよろしくお願いします」
「お願いしまーす」
GMでのセッション開始時には、とりあえず俺は挨拶で始めることにしてる。単に挨拶というのもあるが、GMモードに入るための俺なりのある種のルーチンでもある。
ぶっちゃけ、挨拶するのはあまり好きではないのだが、セッションする時だけは必ずやるようにしている。仕事の時でもやれよって?ごもっともな指摘だ。
リベンジマッチだ。クトゥルフ2010の定番シナリオ、「もっと食べたい」にしようと思ったが、ふわりが動画で見ているようだったので、「洒落怖」に寄せたやつを一本書き下ろしてみることにした。ぶっちゃけ、部員たちは全員クトゥルフ神話にあまり馴染みがない様子だったため、現代の日本人に馴染み深そうな路線に寄せてみた。正直、ホラーはあまり書くのは得意ではないが、シナリオとしてなんとか食えるレベルまで持って行けた。
いわゆる『冒涜的な』という宗教感覚が日本人にはあまりないため、ゼロ年代前後の和ホラーが面白かった時期やいわゆるネットの洒落怖(というか、クトゥルフ2010はそのあたりが焦点)をモチーフにするとシナリオが組みやすいようだ。「○○の正体は神話生物でした」オチでもいいしな。Jホラーや洒落怖あたりで育った層にクトゥルフは受けてるのかもな。
話はそれたが活動時間は放課後の3時間程度だし、ましてや相手は皆TRPGに慣れていない。二時間半で終わる分量に納めるならそんなにたいしたシナリオは必要ない。サクサク進めていけばいいのだ。
今回も、事前にすり合わせをしてもらいつつ、ある程度キャラクターを作ってもらってきた。
「この子にどんな名前を付けようか、非常に悩みますわ……」
シャーペンを握りしめつつお母さんみたいなことを言い出す月子。彼女らしい悩みだ。俺も悩む方だ。
「気持ちはめっちゃわかるがほどほどにしとけよ。他のプレイヤーが覚えやすいのにしとくとベストだな」
「じゃあ『ああああ』で」ふわりの横槍。
「お前それセッション中に声で出して呼び合うんだぞ?ダーマ神殿で変えてもらえなくなるぞ」
「??ダーマ神殿???????」
あ、通じてない。キノコ狩りの男の方のダーマももう通じないのだろうか。
「では『ほも』にしましょう」
金髪美少女が何か言っている。この場合の金髪美少女とはTASさんのことを指す。
「入力速度を考慮する必要はない。あと昨今はポリコレがうるさいからやめなさい」
名前をとりあえずパッと付けるには名前ジェネレーターが便利だが、なかなかうまくしっくりこなかったりする。
教科書的にはキャラクターのネーミングは「ゆかり・茜・マキ」みたいな感じでなるべく文字の数とか音とかがかぶらない、つまり『名前の形が似てない』のが理想のよう。ただTRPGは複数人でやるゲームなのでこれがなかなか難しかったりする。
ここの面々も漢字二文字が多いしな。実際は理論通りには行かないことも多い。、銀河ヒッチハイクガイドなんかでも主人公パーティーににフォードとゼイフォードがいるしな。(アレはなんか特殊なケースなのだろうが)職場にも同じ苗字の生徒やら先生も何人かいる。
ただ、ある程度名前は散らすことを意識しといたほうがいいのは間違いない。オフセならみんなが各PCの名前を参照できるように百均のホワイトボードとかにPC名を一覧で書くのが最近のスタンダードのようだ。そのまま写真撮ってツイッターに上げられるしな。バズらせていいねをもらうのだ。
今では俺の場合は、なんかの元ネタをモジって使うことが多い。基本は「名は体を表す」でつけている。ロシアの文豪ドストエフスキーなんかも使ってる手法だ。ただ、TRPGは古典文芸ではないのでソフィヤとソーニャとソーネチカとマルメラードヴァを使い分ける必要はない。というか、無理だろう。
大事なのは『プレイヤー間で覚えられるか・呼びやすいか』だ。D&Dがよく分かる本でも「PCはちゃんと名前で呼びあおう」あたりから再挑戦が始まったようだ。
「なんだか、思ったよりもキャラクターになりきるというのは緊張するものですね」
少し肩ひじの張った様子の花凛。ああ、これはTRPG初心者特有の悪い思い込みだ。
「別に無理にキャラクターになりきることはねえよ。『嬉しそうに微笑んでます』とかいうだけでも普通に立派にロールプレイになるぜ」
「……そういうもの、なの?」
小雪が怪訝そうにこちらを見る。
「そういうもんだ。なんだったらセリフに『~~と言います』を付けるだけでもだいぶ照れは減るぞ」
ちなみに俺はこの方式を好んで使ってる。地の文を入れる事で照れを減らすのだ。
あとは、小雪のように無言ロールをしたいときは『無言でうなずいてます』とか言えばよいのだ。ただ単に沈黙が続くときが個人的に一番まずい。
「『そういうものかい?僕は全く緊張しないけど』」
なりきりチャットな勢いで初手から突っ走る月子。
「月子は逆に張り切り過ぎ。周りの温度をもうちょっと見なさい」
「そんな!」
ショックを受ける月子。最初からハイペースで行くのも悪いことではない。自分がホットスタートを決めて周りも一緒にあったまっていくならいいが、周りがだんだん冷めていって温度差が広がっていくのには注意だ。
ロールプレイの最初の一歩は『照れを捨てること』もしくは『いかにに照れずにできる状態を作るか」だ。
「それにしても、今日作ったキャラクター達はどうしてこのシナリオに集まったんでしょうか。全然接点無さそうなのに」
TRPGのセッションで本当によく見る光景である。「なんでこいつら知り合いなんだろう状態」である。
「それはだな、今日俺たちがここでセッションをやっている位の運と偶然と因果力がPC質にも同様に働いていると思ってくれ」
実際のセッションでは、多少無理があってもPC同士の関わり合いが強い方が楽しいセッションになるのは言うまでもないだろう。整合性なんていくらでもこじつけられるもんだ。
原理としては少年漫画の主人公パーティーが、敵が味方になりまくってだんだん寄せ集め愚連隊になるのと似たようなものであろう。
「まあ!先生!なんだかロマンチックですわね。先生と私が運命で引き合っているだなんて!照れてしまいますわ!」
恋する乙女暴走モードに入る月子。こわい。
「……おーい、月子ー、戻ってこーい」
「すぐに戻ってきますので、先に進めましょう、先生」
そうだ。あまり時間はないのだ。
手拍子を一拍した後、俺はオープニングを開始した。
「うーん、じゃあそっちに行ってみようかな」
変な方向に行きはじめようとするふわり。
「おやぁ~?いいのか~い?俺知らないよ~?」
「あ、先生が悪い顔してます。そっちにはいかない方がいいのだと思います」
「まあ、ぶっちゃけて言えばそうだな」
ゲームをやる人種は、とりあえず選択肢でNOを押してみたがるタイプが多いが、TRPGにおいては無意味に時間を消費するばかりであまり面白みのあるものではない。気持ちは分かるがサクサク進めてしまった方がおそらくは楽しい。セッションは基本、巻き戻しが効かないからな。
その場合、誘導するためにわざとPC達がハマりそうなの喜ぶハッタリも、ある種アリではあるだろう。。
この場合の俺はさらにぶっちゃけてしまう事で「じゃあしょうがないなあ」感を出そうとしている。
これに関係した話だが、煽り等に無言になってムッとするよりは「うわームカつくー!」みたいな反応をしていく方が場が和むためありがたいともいえる。
「というわけで、今日のシナリオ、『リアル』を終わります。みなさんお疲れ様でした」
「お疲れ様でしたー!」
全員、心地よい疲労と充実感のある顔をしている。うまくいったようだ。
「なかなかにホラーテイストなシナリオでしたわ!元ネタの怪談はあるのでしょうか?」
「ちょっと古いが『洒落怖』だな。2ちゃんねるのオカルト板の都市伝説群だ」
「今は5ちゃんねるですよ、先生」
そういえば、そうだよな。時代を感じる。現実問題、今5ちゃんを知ってる女子高生の割合はどれくらいなんだろうか。まとめサイトと誤認してない割合も気になる。
「まさかふわりがやたら振りまくってた『跳躍』が役に立つとはな」
「いやいや、センセーがアタシの発言拾ってくれたからだよー」
「そんなことはない。ふわりのアイディアが説得力があったおかげだ」
「えへへー、あたしのプレゼン力もなかなかでしょ」
ドヤ顔するふわり。どうやら彼女は発想力と面白そうに物を提案する能力に長けているようだ。
「むう……」
不満げに、花凛がダイスを手で弄びつつ眺めている。
「どうしたんだ。自信満々で受けたテストが赤点だった、みたいな顔して」
「先生が持ってきたダイスは『同様に確からしく』ありません」
セッション中、連続でファンブル振りまくった花凛がブータレている。出目の偏りはよくあることだが、彼女は納得がいかないらしい。
「そうか?グラサイ持ってきた記憶はないぞ?」
「いいえ、統計学的に絶対おかしいです。」
「……そんなことは、ない」
カラカラとダイスが机にぶつかることで生じる小気味の良いロール音が響く。結構うるさいのだ、コレ。次はダイスマットか何かを買って来よう。
いつの間にか花凛から奪って小雪が振っていたダイスは、01、ーーーーーークリティカルを示していた。
「小雪、お前ダイス運いいよな」
「納得いきません。藍沢さん、それはどういった原理なのですか」
ぷんすかしている花凛。漫画ならそういうマークが頭から出ているところだろう。
「……特に、何もしてない」
特に理由はないらしい。
「最後の藍沢さんの連続クリティカルが無かったらどうなってたことやら」
セッション前半、殆ど喋らずついてくるだけだった小雪だが、途中でみんなが疲れて動きが鈍ってきたあたりからぽつぽつとしゃべり始めるようになり、最終的においしいところを持って行ったのだ。
なぜかこういうことが往々としてあるのがTRPGというゲームである。
そんなことをしている間に、トロイメライが鳴り始めた。
「もうこんな時間か。早いな」
「……そういえば、明日英語、小テストの日」
「そうですわ。忘れていました」
10点満点で落ちたら再テストの少し面倒なヤツだ。
「アタシは別にどうせ落ちるし、もうどうでもいいやー」
早速諦めているふわり。俺も勉強、嫌いだったなあ。今でもそうだが。
「今日セッションでいっぱい遊んだんだから、そう言わずに帰りの電車でちょっと頑張ってみ」
「うーん、しょうがないなあ、ちょっとだけだよ」
俺の励ましにすっげえ渋々とした顔をするふわり。気持ちはわかるが、やるしかないんだ。
「あーあ、こうして紙とペン並べてるのに、どうしてベンキョーはあんなにつまんなくて、TRPGはこんなに楽しいんだろう」
私は液体ですといわんばかりにぐったりと机につっぷすふわり。小学生か。
「確かに、セッションの風景は、遠目に見ると勉強会にも見えますわね」
「……勉強会は、ダイス、使わない」
確かにそうだ。テストの際の5択問題に持ち込む場合でも、普通は鉛筆を使う。いや、使うべきではないのだが。
「私は、勉強も楽しいと思いますが」
「そりゃーイインチョーはベンキョー好きだからいいじゃん」
そう言われてみると、GMをやることと授業は、確かに似ている。
その瞬間、それまでずっとバラバラだった何かが、俺の中で繋がる感じがした。
「十文字先生の授業、ちょっと良くなったって生徒たちから評判ですよ」
「そうですか。ありがとうございます」
「何かコツでも見つけたんでしょうか?」
「いや、そんな大したことじゃないんです」
簡単だ。ゲームマスターをやってる時の精神状態で授業をやるようにしただけだ。
俺がGM、生徒たちはPL、指導要領はシナリオ。生徒たちが答えを出せるかが成否判定。もし失敗してもこちら側で問題の難易度を下げつつリカバリ。自発的にアイディアを出してくれたら褒める。ただ、なにしろPLが40人近くいるので、実際のTRPGよりは俺が誘導する要素が強くなってしまうが、最終的に授業の進行のトリガーにするのは生徒たちの回答。ちょっとだけ、授業の主役を生徒側に置くことができた。
何よりも、俺が前より少しはっきりとしゃべることが出来るようになった。
だがまさか「TRPGのおかげです!」的進研ゼミの広告みたいなことを言うわけにもいかないため、口を閉ざすしかなかった。
TRPGオタの俺が女子高の文芸部の顧問になって困達とセッションするハーレムラノベ 序章~第一章
序章 22歳、新任教師です
「時代に残る傑作小説の最初の一文は、みな印象に残るものである」そうだが、この作品は人類史に残る一作にはきっとなれないので、しょもない自分語りから始めようと思う。
俺がTRPGという遊びを知ったのは中学の頃、実際にハマったのは大学の頃だった。
強敵と書いて友と読む友人達と共に最高の物語を作り上げるこのゲームが俺は大好きだったのだ。
そんな世間的に見ればオタク100パーセントの灰色どころかドブ色な青春を過ごしてきた(個人的にはそれはそれで楽しかったのだが)俺なのだが、時を経るにつれて遊ぶ機会もなくなってしまった。俺ももう社会人だ。これからはオタク趣味はやめ、まともな大人として現実に向き合って生きていかねばならないのだろう。
……と思っていたのだが、なぜか最近またこの遊びをやることになったりする。しかも、女子高生たちと。
きっかけは1年ほど前、たまたま知り合ったお婆さんに気に入られたのが始まりだった。実はこのお婆さんとあるお嬢様学校の校長だったようで、就活に悩んでいて教員志望だった俺はなんやかんやで気に入られて新入教師として拾われたという感じである。
こんなエロ漫画の導入レベルの雑さでいいのかという気もするが、世間ではトラックにぶつかって異世界に転生する作品が流行しているようなので許していただきたい。ただ、意外とこういうことがあるのも現実的なのかもしれない。現実ってのは物語より因果関係がはっきりしてないからな。いや、ハッキリしているんだろうが、絡んでくる要因が多すぎて予想がつかないんだ。これもフィクションだけどな。
ともあれ、教員試験にも受かり、就職先が決まり、俺は期待と不安が入り混じっていた。俺は現実に興味を割くことが出来ない、社会に顔向けできない、どうしようもない人間ではあるが、あまり充実したものではなかった大学生活という旅路の果てに、教員免許という資格をとれたことで、これでやっと世間に顔向けができる。そんなことを俺は考えていた。しかも行き先は女子高である。「ハーレムヤッター!」と著者のバカを含めて思われる諸兄(別に諸兄をバカと言いたいわけではない。バカは著者だけである。あしからず。)は多いのではと推測されるが、現実は思ったより女性陣に囲まれる生活は疎外感があって寂しいモノである。皆さんも経験があるのではなかろうか。ただ、恋愛沙汰さえ絡まなければ、男女比が偏ってても何とかなるもんであるようだ。
まあそんなこんなで、華の女子高生達とボンクラTRPGおじさんの物語、スタートである。
1-0 監獄の看守
「十文字先生、また書類に不備がありました。気を付けてください」
「……すみません」
「今月でもう5回目ですよ。いい加減にしてください」
また同期にお説教を食らった。辛い。どうしてもケアレスミスが発生する。
基本的に、俺はあまり仕事をすることに向いていないようだ。おそらく発達障害なのだろう。かといって、心療内科を受診する気力も余裕もないが。
女子校教師に俺みたいなのが採用されていいのだろうか、とも思っていたが、その原因の一端が分かった気がする。純粋に、教員の数が足りてないのだ。
教師なんて、結局物を教える免許を持っているだけの単なる人間だ。人の手本になるような人間なんかではない。この前まで学生やってたような新任教師ならなおさらだ。生徒たち一人ひとりに向き合う余裕なんかほぼない。現実はそんなに甘くないものだ。
最初は、女性ばかりの空間の数少ない男性教師として珍しがられはしたものの、正直薄っぺらい人生を過ごしていたため、すぐに業務内容以外の会話を他の先生たちや生徒たちと話すことはあまりなくなった。淡々と授業をこなしていくだけだ。廊下ですれ違う生徒に『アイツの授業は独りよがりで全然わからない』と陰であざ笑われてるのだ。きっと。
教室という狭い空間に閉じ込められて、興味のない話を無理やり聞かされる。テストの点数でランク付けされて、規律に反した行動を取れば罰。見方によれば学校なんざ牢獄だ。教師という仕事も生徒たちの指導者といえば聞こえはいいだろうが、現実問題としては監獄の看守とそう変わらない。俺は金八先生でもグレートティーチャー十文字でもキャッチャーインザライでもないのだ。
大量のタスクを背追い込み、 正解が分からないまま仕事をさせられる。俺は何が正しいものなのかわからなくなっていった。言ってみれば、答えの見えない、かつ間違えれば体中に電流を流される詰将棋を延々やらされているような気分だ。
思い返せば、学生だった頃も、学校という場所にはやっぱりあまり居場所はなかったが、結局なんだかんだで楽しい場所だったと思う。それは結局、「ある程度自分をさらけ出せる友達かいたから」ではないだろうか。正直今の職場は、みんな悪い人ではないが、友達と呼べる人間はいない。同僚たちが興味があるのはみんな彼氏や業績と仕事の愚痴の話ぐらいだ。
形式的極まりない報告書を始末しながら、俺は延々とそんな思考をループさせていた。そういうことをしているから能率が落ちるのだが、そういうのを脳内からシャットアウト出来るほど、俺は器用ではない。
とにかく、形式を取り繕いたいだけの上層部には何を言っても無駄なのでもう文句は言わない。他人に期待しない。それでいい。
休日も大したことが出来るワケでもないので、スマホのゲームとニコニコ動画ぐらいしか楽しみがない。たまに、ラーメン屋と漫画喫茶に行くぐらいだ。
こう言うともう、どうしようもないように思えるが、この仕事にも一か所だけ楽しいと思える場所がある。
1-1 SUN値ってなんだよ(哲学)
部室である。
文化部の活動なんざどこでも基本的に大したもんじゃない。だいたい部室で他愛もなく駄弁っているだけだ。それこそが楽しいという側面もあるがな。一応部活は強制所属である百合ヶ丘高でもそれは大差無いようだ。ただ我が校の文学部は真面目なお嬢様文学部なので、主に紅茶を飲みながら本を読んでるか、駄弁っているかの二種類に分かれているようだ。いや、部室で紅茶入れんなよ。ペットボトルの買え。
新任教師の俺はやはり何かしらの部活の顧問をやることになったワケである。しかし体育会系の部活はやはり性に合わないし、何か履歴書に書けるようなまともな特技があるわけでもない。そこで現国の教師ということもあり、前任の先生が辞めていった文学部の顧問を引き受けることになった。一応俺も文化部生活(敗北者コミュニティ)は長いしな。
我が百合丘高等学校文芸部は部員4人の弱小文化部である。部員の子たちは、みんな癖は強いがいい子だった。頼りにはならんが人の良い近所のゲーム好きな変な兄ちゃんぐらいの感覚で受け入れてもらえたようだ。
非常にユルい部活であるので、小説家志望(ワナビー)の月子はまあ妥当としても、小雪のように純粋に本が好きな子もいれば、風音みたいに部活に縛られたくない半分帰宅部の隠れ蓑として機能しているのかもしれない。花凛はちょっと特殊で放課後の勉強部屋に利用しているようだ。図書館行けよと言いたくなるが、別に口出しするほど部員がいるわけでもないので、まあいいのだろう。ぼちぼち目に見える活動成果(部誌)さえあれば、居場所の無い奴の避難所(ヘイヴン)、ガチガチではなく誰かと緩やかに繋がれる場所があったっていいのだ。多分。
職員室は正直あまり居心地が良くないため、また部員達も特に俺がいても気にしないため、その日は部室の方で作業をしていたのだが、作業に集中しようと思っても人の会話というものはなかなかどうして耳に入ってくるものである。
「……ということがあったのですわ」
「えー!?それマジSAN値削れるやつじゃん」
二人の少女の談笑が耳に入ってくる。反射的に俺はツッコミを入れてしまった。
「正確にはSANチェックな」
クトゥルフ神話TRPG、いわゆるCoC、もしくはクトゥルフの呼び声,には本来SAN値という用語はないとされる。公式の用語としては正気度ポイント、、もしくは単にSANが正しいとされるのだが、基本ルールブックのコラムにはSAN値という用語がちゃっかり使われてたりする。要するに半分公式用語になっているのだが、それはこの物語の本質ではないのであとで各自確認されたし。
「え?何?ゴローちゃんTRPG知ってる感じ!?」
嘘!?と言わんばかりに目を丸くして食いついてくる少女の名は山吹ふわりという。百合丘学園では珍しい結構がっつり茶髪でショートカットの、活発で外交的な少女だ。彼女の茶髪は地毛であり、そのせいで周りから不良扱いされるのが悩みのようだ。
「ああ、昔結構やってたよ。ちょっと待ってな」
筆記用具入れから、多くのTRPG民がもしもの時のために携帯しているだろうそれを取り出す。
「あ!10面ダイスだ!実物初めて見た!」
正直、学生時代に力を入れたといえるものは、TRPGのGMを人より多少多くやっていたことぐらいだ。それでも、ちゃんと自分たちのプレイグループを持ってる人達や、同人誌やシナリオ集を出してたりするような、ガチでやってる人達には遠く及ばないが。
「ゴローちゃんすごいじゃん!今度KPやってよ!」
「別にいいけど、人足りなくねえか」
「そこはウチが集めるからさぁ~、ね?」
ふわりがしなを作ってねだってくる。悪いJKである。
「というか風音、よくクトゥルフなんか知ってるな。JKにまでCoCブームが来てるってのはマジなのか」
「マジ卍。そりゃふわりさんは流行に敏感だから、まあ多少はね?」
「TRPGなんか流行の極北というか、オタク文化の極みみたいなもんだろ」
「いやウチめっちゃオタクだから。ワンピースとか読むし」
それオタクじゃねえ奴の言うセリフじゃねーか。ワンピース面白いけどさ。
まあ、ふわりはホラー系が結構好きなようなので、それで興味が涌いたのだろう。
「山吹さん、先生、その、てぃーあーる?とはなんですか?」
瞬間湯沸かし器みたいな新語を口にしながら不思議そうに首をかしげているのは、白鳥月子という少女である。黒髪にロングヘアーの、正統派のお嬢様といった出で立ちの清純な少女だ。初めて見たときは、お嬢様って本当に存在するんだなと思ったものだ。
そんなお嬢様が突然謎の専門用語で話し出す俺達二人に困惑し、疑問に思うのはまあ当然のことだろう。
だが、月子が何の気もなしに投げかけた疑問は、TRPG民の頭を悩ませ続ける非常に難しい質問なのだ。
TRPG,それは口頭で説明するのが非常に難しい遊びである。プレイ風景の例を挙げようにも、「E・Tの冒頭でやってるやつ」というメインではない部分、もしくはおそらく日本で一番有名なプレイ風景は「遊戯王でバクラ君たちがやってたヤツ」とかいうかなりニッチな風景になる上、実態からは正直やや離れているものになる。今はニコニコ動画にリプレイが上がりまくっているものの、そもそも現代ではニコニコ自体が落ち目であると言える。その説明しづらさは布教のハードルを異常なまでに上げている。知らない人に説明しづらい=勧誘しづらい=流行らない。プレイ人口が少ないのはこのあたりも一因と言えるだろう。
「紙とペンを使って遊ぶRPGだよ~」
「あーるぴーじー?」
ふわりのウィキペディアなどにありがちな説明がイマイチピンと来ていない様子の月子。お嬢様はゲームはあまりやらないのだろうか。
とりあえず、俺はツイッターなどでよく言われる説明を用いることにした。
「誤解を恐れずに言えば、ルールのある大人のごっこ遊びみてえなゲームだな。みんなでお話を作る即興劇みてえなゲームだ」
「まあ!みなさんでお話を作るんですの?なんだか素敵ですわね」
月子は目をキラキラ輝かせている。どうやらお気に召したようだ。流石に作家志望なだけはある。ちょろい娘(ン)だ。
「よーしこれで2人。あ、そうだ、小雪もやらない?」
「……ラヴクラフトは、あまり読んだこと、ない。それでもいい?」
読んでいたラノベから顔を上げてコクリとうなずく眼鏡の少女、藍沢小雪。冬の如き静けさと、冷たいながらもどこか新雪のような柔らかい印象を持つ彼女は、いつも難しそうな本を読んでいると思いきや、手にする書籍は意外にもだいたいライトノベルである。まあ、ラノベ好きはだいたいTRPG好きだよな。
「もちろん歓迎だ。小雪は原作読んだことあるのか」
「……前にラノベにクトゥルフネタ、出てて。……全集1巻、だけ。」
「……なるほど。頑張ったな」
因みに俺は全集1巻を速攻放り投げている。とても現国教師とは思えない。
「なにやら私を差し置いて面白そうな算段をしていますね、 皆さん」
おそらく課題をやっていたのであろうノートから顔を上げ、クイッとメガネを上げた少女は名を花凛という。合理性と勤勉を絵に描いたような身だしなみとたたずまいである。
「なんだ、ベンキョーしてたんじゃないのか」
「そんな面白そうな話を目の前でされてたら集中できません。先生こそ、作業しなくて良いのですか?」
「むぅ…」
痛いところを突いてくる。特に花凛には、舌戦では敵わない。
「あ、イインチョーもやる感じ?」
「私は委員長ではありません。ですが、ゲームと聞いて、参加しないわけにはいきません」
こう見えて彼女は世界にあるゲームと呼べるもの全てが好きなようだ。前に部員達が暇を持て余してトランプなど遊んでいたときは、ほぼ全勝していたようだ。
「これで四人か。……都合よく集まっちまったな」
「……まるで、ライトノベル」
メタ発言をやめろ、小雪。
「アタシらなんやかんやで仲良しだからねー」
「……クラスから、浮いてる同盟」
ぼそっと悲しいことを言う小雪。みんな、俺が思っている以上に何かヘヴィな闇を抱えてるのかもしれない。
こうしてふわりの何気ない「SAN値」発言をきっかけにTRPGをやってみようということになった。
まあ、TRPGを遊んで、自分で何か物語を作るというのは、文芸部の活動としては極めて有効なのではないだろうか。
『呼び出しします。十文字先生、至急職員室までお越しください』
そんな感じの俺の思考は、唐突に鳴った呼び出しのチャイムに遮られた。その声には無機質ながら、若干の怒気が含まれているように感じられた。
「先生、また呼ばれてますよ」
「……また何か、やらかしたの?」
メガネ組の言葉が刺さる。むう、とにかく行かなくては。
「すまん、行ってくる。明日の放課後、ルールブックは持ってくるから、次回の活動日までにキャラクターを作ってきてくれ」
「「はーい」」
部員たちに見送られながら、俺は説教へと向かった。説教の内容は割愛させてもらう。現代の新任教師はとにかく雑務が多いのだ。
そんなこんなで、部員達との初めてのTRPGは「クトゥルフ神話TRPG」となった。
クトゥルフ神話 TRPG。 英題Calling of cthulhu もしくはクトゥルフの呼び声という名前の方が通りが良いかもしれない。アメリカのホラー作家、ラヴクラフトさんが作ったホラー小説群を系統化したクトゥルフ神話という創作神話(ある意味本質的には妖怪大図鑑とか東方とかとそんなに変わらない)を題材とした TRPG だ。クトゥルフ神話には最近はFGOとかで触れるオタクも多いかもしれないな。
「大昔のニッチな洋ゲーが、女子大生を中心に飛ぶように売れた」なんて、どこの三流ライターがこんな筋書きを書いたんだろうか。現実とはよくわからないものである。
他のシステムと比較すると、PCが普通の人間で割ととっつきやすいこと、ニコニコのゲーム実況視聴者層が好きそうな脱出ゲームやフリーのホラーゲームなど親和性が高いことなども流行の一因なのだろうかと俺は勝手に想像している。
大本は1993年のボックス版、2006年第六版が出て、確か2011年頃からニコニコ動画を中心に大ブームが起こったようだ。現在では七版の無料公開版(未約)が公開されてるらしいが日本ではまだ導入されていない。翻訳されたらルルブ不所持なんたらは少しはマシになるのだろうか。
それはさておき、今では対抗馬としてマルチホラー TRPG としてインセインが普及しているが、クトゥルフは未だに現代 TRPG 業界の人気Tier1の一角をなす、根強い人気のあるシステムだ。構造が古い故、個人的には不満点も少なくないシステムだが、俺にとっても思い出の深い一本だ。これを巡って様々な出会いや分かれ、喜びや悲しみ、成功や失敗を俺は経験してきた。
そんなゲームを、俺は久しぶりに遊ぶことになる。少し緊張するが、まあ何とかなるだろう。ルールブックを読み返し、セッション前のメモ書きを整えつつ、俺は万年床へと潜り込んだ。
1-2 初体験は甘くない
セッション当日、放課後、部室にて。
その日の雑務は前日のうちにあらかじめ家に持ち帰り終わらせた。準備は万端だ。
購買で少し差し入れを買いつつ、俺は部室に向かった。飲み物とお菓子、セッション中の糖(カロリー)は大切だ。実際には、正直余ることの方が多いが、足りないよりは良い。
まあ俺も久々のセッションだし、相手は全員TRPG初体験ということを踏まえ無難に『悪霊の家』を現代日本にアレンジしてみたのを持って部室に向かったのだが……。
「……お前ら、どうしたんだ」
なんとなく部員たちは皆ぐったりしている。先日、ざっくりルールを説明して事前にキャラ作成をしてくるよう伝えたのだが、なんだか全員眠そうだ。
「問題ありませんわ!今日のTRPGのために、キャラクターの設定を考えて参りましたわ!」
月子は満面の笑み(ただし、目の下には大きなクマがある)でコミケカタログみたいな紙束をドサッと机の上に置いてきた。
「月子、まさかと思うがその大量の紙束は ……」
「ええ、徹夜で設定は練りましたもの!ばっちりですわ!」
「……そうか」
おもわず頭を抱える。なかなかヘヴィな奴だ。
「……月子、悪いが他の部員のキャラシーを見てる間、それを3行に要約してくれ。……せめてA4一枚」
「そんな!でも、先生の指示なら仕方ありませんわ……」
ショックを受けながらも、彼女はうんうん唸りながらノートに書き込みだした。月子には悪いが、俺はそのコミケカタログを拾って活かしてやれる自信が無い。
しょうがない、一旦置いておこう。
次は小雪だ。
いつも物静かな小雪だが、今日は輪をかけて静かだ。
「小雪も眠いのか?」
「…………」
一拍遅れて頷く小雪。やはり眠いようだ
「小雪さん、今日のセッションが楽しみで眠れなかったそうですわ」
月子からフォローが入る。なるほど、遠足前の小学生状態か。なんか意外だ。
「……」
小雪の手元に置かれた紙束は、俺が置いておいたルールブックのコピーだった。蛍光ペンで線が至るところに引かれている。一生懸命読んでたのだろう。
「すごいな、でも、ちゃんと寝なきゃダメだぞ」
褒め言葉にか、睡眠を促す方かどちらにかはわからないが、小雪は満足そうに頷いた。
「ゴローちゃん、いいから早く始めようよー」
急かしてくるふわりの目の下にもクマがある。
「お前も寝てないのか」
「いやー、深夜アニメ見ててさー。今日のセッションの参考になるかなーって思って。ゴローちゃんも今期のアレ見てるっつってたじゃん」
たははーとふわりが笑う。 反省の色はあまりない。
「気持ちはわかるが、録画しろ。あと高校生があんまり夜更かしするんじゃねえよ」
「はいよ。ゴローちゃんは録画したのかー。今週は新キャラがね……」
「だからネタバレをやめろ!」
「あ、ごめんごめん、えへへ」
やはりあまり反省の色はない。まあ、当人に悪気は無いんだよなあ。なおさらたちが悪いが。
さて、最後は花凛だ。
「まったく、みなさんしっかりして下さい。こちらがキャラクターシートです、先生」
やはり目の下にクマを浮かべた花凛が几帳面な字で書かれたキャラクターシートを提出してくる。
「さすがイインチョー、ビシッと決めてくれるねえ」
「だから、私は委員長ではありません」
ヤジを飛ばす風音にお決まりのセリフを返す花凛。うむ、流石は委員長、キャラシに書かれた文字も丁寧できれいだ。数字も全部18がきれいに並んで………ん?
「……で、花凛、この能力値はなんだ」
よく見るとこのキャラシート、全部の能力値がMAXではないか。
「はい、振り直してよいとのことでしたので、納得がいくまで振り直してみました」
……なるほど。確率として、能力18が出るのは256分の1。3d6で決める能力値はSTR、DEX、POW、DEX、APPがあって……他にもあるから……いかん、頭が痛くなってきた。
「……何回振りなおしたんだ」
メガネをクイッと上げ、不敵な眼光を放ちながら花凛は言い放つ。
「聞きたいですか?99822回です」
「孵化廃人かお前は!」
花凛はゲームに対していわゆるチートを使うことを好まない。なので彼女なりに納得のいく方法でマジで振ったのだろう。
「先生、孵化廃人は流石に呼び方が昭和です。せめて厳選と呼んでください」
「そこじゃねえよ!ツッコミたいところは他にいくらでもあるけどさ!全然エレガントじゃねえよ!」
「ゲームを始める上で、なるべく不安要素を取り除いておきたかったので」
眼鏡をクイッとしながらキメ顔を決める花凛。一見、頭が良さそうに頭の悪いことを言い始めるのがこの花凛という少女である。
「そんなことしなくてもクリア出来るから!俺にとっては睡眠不足の方が不安要素じゃ!」
思わず熱くなってしまう。この少女たち、思った以上にやべーやつらである。
「いいか、お前たち、セッション前日はちゃんと寝ろ。PLでもGMでもだ」
オンセのやり過ぎで私生活に支障をきたす、みたいな話はしばしば聞くが、そういうのはなるべく避けた方がいい。
仕事や勉強はやらなければならないことなので、まあ手抜いてもしょうがないとは思う。
だが、趣味は別だ。やりたくてやってることにはなるべく良い状態で挑むべきだ。人に対面する場合ならなおさらだ。
俺を除いて、参加者全員が寝不足。しかも相手は初心者でルールも用語把握も曖昧。この時点でもう日を改めた方がいいんじゃないかってレベルなのだが……
一同はかなりの目力でこちらを見つめている。
「……やる気なのね」
そうか。この子らはこの子らなりに一生懸命準備をしてきているんだ。いや、よく考えると風音はそんなにしてないような気もするが、彼女も楽しみにしていたのは本当なのだろう。期待にはなるべく答えるのが礼儀というものだ。
「では、セッションを始めます。よろしくお願いします」
「はーい!」
結果は……まあ推して知ってほしい。
まあ、こんな状態でやるセッションが上手くいくはずもないわけで。
ただまあ意外なことに、全員終わりまでちゃんと起きていてくれたようだ。。
数時間後。夕日が放課後の部室に差し込む。
「あーもうめちゃくちゃだよ」
一応、セッションは終了したものの、全員ぐったりしている。結果としては疲労はPCの消極性を高め、ガバがガバを呼び、誘導も上手くいかず、久しぶりにシナリオ崩壊、全滅だ。
「どうしてうまくいかなかったのでしょうか……あれほど準備しましたのに……」
しょんぼりしている月子。理由はもちろんおわかりですね?全員明後日の方向に全力疾走していたからだ。
「……ごめんな、初めてのTRPGがこんなことになって。お前たちももうやりたくないだろ?」
ああ、またやってしまった。口下手でコミュ障の俺が他人をそんなに興味のない遊びに無理に巻き込み、つまらない思いをさせてしまった。やはり、資質的には俺はTRPGに向いていない。
所詮俺は、ゆとり世代の失敗作だ。
と、まあそんなことを考えていたのだが、皆の対応は違った。
「……そんなこと、ない」
小雪がぼそりとつぶやく。
「わたくし、諦めは良くない方ですわ!」
「これはこれで闇鍋みたいで楽しかったよ。普通の味付けのも食べてみたいけどね」
「負けっぱなしは、趣味じゃありません」
一同は俺は思っていたほど、つまらなかったわけでは無さそうだ。同時に眠そうでもあったが。
そうだ。この子らみんなは一生懸命なんだ。方向性が空回りし過ぎてるだけで。
正直、何処までが世辞なのか俺には判断がつかない。それでも、俺はこの子たちを信じたい。
「お前たち・・・いいだろう、次はもっと楽しいセッションにするぞ」
「「はい!」」
「だから、今日は早く帰って寝るんだぞ。明日も学校だろ?」
トロイメライが鳴り響き、こうしてその日はいったん解散となった。
TRPGオタの俺が女子高の文芸部の顧問になって困達とセッションするハーレムラノベ キャラ紹介編
トレーラー
石川町の名門女子校、私立百合丘高校。
TRPGオタクの新任教師、十文字ゴローは文芸部の面々と、ひょんな事からTRPGをやることになる。
ところが、この面々、予想以上に「困ったちゃん」で……!?
平成の終わり、俺は女学生達とTRPGをしていた。
TRPGハーレムライトノベル「TRPGオタクの俺が女子高の新任教師になって困達とセッションするハーレムラノベ」
MKPだけは勘弁な!
キャラクター紹介
キャラクター① 新任教師 十文字ゴロー
貴方はTRPG好きの新任の先生だ。
顧問をやることになった文芸部の面々と、あなたはTRPGをやることになった。
あなたの目標は「いい先生になること」だ。
「じゃあキャラクター紹介行きます。キャラクター名は十文字ゴロー、設定年齢22歳。私立百合丘高校の新任教師です。教員不足で女子校に就職することになりました。奨学金とモンペと雑務と戦うプロレタリアートです。シーンに出てないときは多分だいたい雑務こなしてると思ってください」
「エロ漫画の導入並に雑な割にほんのり社会問題に切り込んでく感じですね」
「それでいいのか百合丘」
「世相だししょうがない。昔は名門だったけど今は少子化とかで落ち目なんでしょ多分」
「世知辛いのじゃ~」
「いわゆるTRPGオタクですが、何かを具体的になせるほど積み上げてきたわけではないです。同人誌出したりとかはしてない半端ヤローです」
「読む専ですね。そういう生き方もあるとは思いますよ?」
「まあ、そうなんでしょうけどね。何者かになりたい気持ちも捨てきれてない感じです」
「なるほど。システム的にはどの辺を?」
「SNE・FEAR・冒企一応一通り触ってはいたはずですが、一番ベースになってるのはダブルクロスだと思います。ただ、最先端にはもう追いつけてないですね。供給過剰すぎて」
「今もう同人系とかすごいですもんね」
「なるほど。ちなみに扱う教科は何ですか?」
「一応現国の予定ですが、扱う科目数が増えるかもしれません。教員不足で」
「えぇ……」
キャラクター② 『吟遊』白鳥 月子
貴女は何かしらの『創作者』になりたい。
だが結局、あなたは一歩を踏み出せずにいる。
まあそれはそれとして、貴女の学校に新しい先生が入ってきた。きっと素敵な殿方だ。
あなたの目標は「先生と仲良くなる」ことだ。
「白鳥月子です。百合丘高校1年。15歳の女子高生。文芸部部長ですわ」
「文芸部……漫画とアニメとゲームの中でしか見ない謎の部活ですね」
「あふれ出るお嬢様ネーム感」
「困ったちゃんのベースは『吟遊』です」
「吟遊詩人、いわゆる『一本道しか認めてくれないGMスタイル』の蔑称ですね」
「はい。基本的には品のいいお嬢様という感じですが、妄想癖が激しくテンション高く突っ走っていく感じで行けたらいいなと思います」
「……人間性としては、あんまりよくないのでは」
「そこはまあ、困ったちゃんですから。一応、将来の夢は小説家です。でも結局、ものにならない設定遊びを頭の中でやっているだけって感じですわ」
「ワナビあるあるですね」
「あとは十文字先生のことをお慕いしている方向で行きますわ!憧れの年上の先生!目指せ禁断の恋!」
「えぇ……」
「懲戒免職不可避」
貴女は内気な女の子だ。
喋ることがあまり得意ではない。
だが、たまには物寂しさを感じることもある。
貴女の目標は「新しい友人を作ること」だ
「……藍沢小雪……困ったちゃんのタイプは、『地蔵』」
「いわゆる『喋らないプレイヤー』ですね」
「……そう。無口キャラ。月子とは、昔から仲良し設定」
「テンション高いのと低いのでコントラストですわね」
「……文学少女のフリしてるけど、実はラノベが、好き。昔の、読み漁ってる」
「……実際、長門は、イメージベースの一つ」
「今長門って言ったらもう多分艦これだよね。もはや艦これも怪しいけど」
「FGO警察全盛期だからね。次は何が来るんだろうか」
「ソシャゲ雑談はその辺で。他に何か紹介しておきたいことは?」
「……今は、これで大丈夫」
貴女は最近、TRPGという遊びを知った。
なんだかよく分からないけど、いろいろ好き勝手できて面白そうだ。
貴女の目標は『TRPGをプレイして楽しく遊ぶ』である。
「山吹ふわりでーす。JK、困のタイプは『ルーニー』だよ」
「ふわり…りあむよりは現実的か…?」
「いわゆる『ゲーム的な有利さを無視して突飛な行動をするプレイヤー』ですね」
「なんか最近ー、TRPGってのが流行ってんじゃん?でもおこづかい少なくてルルブ買えなくてさぁ。でさぁ、そこにちょうどいいのが入ってきたわけよ。ね」
「『ちょうどいいの』扱いである、俺」
「うわぁこれはTRPG=CoC認識ですねえ間違いない」
「ルルブ不所持問題にも踏み込んでいくんでいくのか…」
「んなかんじで、ラッキー、みたいな。そんな感じで。よろしくぅ!」
貴方はゲームマニアだ。どんな勝負であろうとも、負けたくない。
TRPG、初めて聞くゲームだが、ゲームと聞いて、やらないわけにはいかない。
貴女の目標は「TRPGで勝利する」ことだ
「じゃ、オチ担当よろしく」
「最後のPC紹介をオチ担当みたいにいうのやめてください(笑う)えー、多須花凛です。困のアーキタイプは『和マンチ』です」
「『データガチ勢』ですね。mtgで言うところの『スパイク』」
「『洋マンチ』が自己中で、『和マンチ』がガチ厨だっけ?」
「極端に言えばそうだと思います。効率厨なので人当りはあまりよくないかもしれません。成績は良い方だと思います」
「どうせなら学年トップとかにしちゃいなよ」
「では、それで行きましょう。ゲームの時間確保のために勉強は速攻で終わらせる感じで」
「RTAですね」
「いいえ、TASです。戦闘スタイルは『不確定要素を潰していく』のが好きです」
「固定値信者だ!」
「ダイス運悪いもんね」
「うるさいですね……そんな感じです、よろしくお願いします」
第9回 「ニルヴァーナ」 TRPG紹介
Welcome to this crazy time! このイカれた令和(じだい)へようこそ
今回はおまえたちTOUGH♂BOYに令和の時代に空前の大ブームを起こす(だろう)古代の”遺産(システム)”、ニルヴァーナの話をしてやろう。
2003年、FEARから発売されたゲームで、おまえのおきにいりのCoCの第六版の3年前のゲームだ。著者は小浜智氏。
お前はNIRVANAと聞いたら「smells like teen spirits」だけの一発屋を思い浮かべるかもしれないが、 TRPG のニルヴァーナはモスキートだのアルビノだのシーブリーズ臭いグランジではない。
ヘヴィでメタルな”男のTRPG”だ。
ひとことでどんなTRPGか説明すると、文明が滅んだファンタジー世界を舞台に、古代の超兵器「遺産(レガシー)」の使い手・レガシーアクシーダーになって、モヒカンやら南斗聖拳の継承者やら竜やらとバトルするゲームだ。結局いつものやつだな
ファンタジーとアフターホロコ-ストの融合は格闘ゲーム「ギルティギア」を髣髴とさせる。ニルヴァーナXrdREV2とか出ればいいのに。
似たような臭いのする「ガンメタルブレイズ」もちょっと気になるな。
ガンメタル・ブレイズ (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
- 作者: 千葉直貴,F.E.A.R.
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①キャラクター周り
PCは「遺産継承者(レガシーアクシーダー)」とかジーニアスとか呼ばれる存在だ。
種族は人族のほかに、おまえのすきなケモノフレンズやなんかエルフみたいなやつとか機械種族もやることができる。
PCは各一人ずつ「遺産(レガシー)」と呼ばれる古代の超兵器を持っている。すなわちアルター能力であり、おまえたちが今巨大タケノコを葬りまくってるFGOで言うところの宝具だ。
お前のレガシーは太くて固くて暴れっぱなしのビッグ・マグナムかもしれないし、ジャンクヤードドッグかもしれない。いろいろタイプがあるのでお前が好きに決めろ。
あとおまえはギフトと呼ばれる要するに加護を3つ使える。もはや多くは語らないが、いつものFEARゲーだな。
②ルール周り
ルール周りは簡単に言えば「判定方法が2d6の代わりに2d10になったSRS」だ。10面ダイスを2個要求されるのはおまえのだいすきなクトゥルフと似ているが、おまえはどっちのダイスが10の位かを覚える代わりに2ケタのたしざんが出来る必要がある。
あとおまえのPCは「ギアス」を3つ受けている。おまえのPCが守らなければいけないルールだ。「ヒロインを見捨てることなかれ」とか「全力で見逃せ」とか「知らないおねいさんに声をかけてはいけない」とかそういうやつだ。これらは守るべきではあるが、破った方がアツけりゃ積極的に破っていけみたいなことがルルブに書いてある。
③世界観
高度な文明が発展したファンタジー世界”バーラト”があった→なんかヤバい大戦争だか災害があって文明が滅んだ→だが人類は死滅していなかった→一応再興し始めてるといった感じだ。
国土は荒廃してるので砂漠とか荒野っぽい雰囲気のようだ。トレマーズとかが代表的な敵のようだが、トレマーズはこの世界だと龍(ナーガ)と呼ばれている。
大破局があって、魔法があって、エルフとナイトメアの合いの子みたいなのがいて、タビットがいて、ルーンフォークがいて、ある意味ラクシアのようだが、ソードワールド2.0よりはPCは初期段階からかなり強いし、エルフが増えるわかめのように水で戻ったりドワーフがたくましいロリだったりはしない。
作中の現代の国家は三国志状態になっていて、詳しい話は避けるがそれを影で操ってる連中がいる設定になってる。ハーレクインだかハレ晴れユカイとかそういうやつだ。
あとは、おまえたちのヨロイはオリジナル7のものだが、その辺のモヒカンとかはレプリカのヨロイを使っている。二足歩行が出来ないということだ。
ROBOT魂 [SIDE YOROI] ダン・オブ・サーズディ
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④サポート
一応、サプリメント「サンスカーラ」が一冊出ている。
おまえが今ここを見ている”遺産(それ)”でケルブレムを検索すれば、古代文明の遺跡・公式サイトを見つけることができるはずだ。
何のことかよく分からなければ下の文字列をつっついてみるといい。
http://www.fear.co.jp/nirvana/
⑤総括
『北斗の拳』とか『ガン×ソード』とか『ギルティギア』とか『スクライド』あたりが好きならまあたまらんだろう。ある種インド要素をタッチしたソードワールド2・0SRSみたいな感じかもしれない。
雰囲気ゲーとしては相当好きな部類にはいるが、とっくの昔に絶版しちまってるのがイタイ。
ジェネリック品として「コロッサルハンター」((追記:ポストアポカリプス・アフターホロコースト警察によると、コロハンはポストアポカリプスなんでなんかちょっと違うらしいとか「コード・レイヤード」が出てるからソッチを服用するのもよさそうだ。
滅んだあとにもギアスとかいろいろイカした要素はあるので、それらは今に受け継がれているのかもしれない。明日のマニフェストだ。
遊び方の例
2年ぐらい前になるのか。動物/獣人PCオンリーコン「どじコン」で遊んできた。馬鹿でかい片手剣の遺産を使う流れ者の虎の獣人・ザンをやってきたぞ。
海動剣をベースにシェルブリットのカズマとケンシロウを足したみたいなイメージだ。
獣人の楽園Ganzooraを舞台にイカしたクレイジーな鳥人のモヒカンとかと戦ってきたぞ。
今回おれがいいたいことは、特定のモチーフのキャラクターのPCを作るときは、似たようなキャラクターをいくつか足すと動きが硬直しづらくなる、ということと、コンベンションは(行ければ)たのしいということだ。
TRPGを作るTRPG「ここから脱稿(だ)してくれ千夜一夜」
TRPGを作りたい。が、いうほどがんばるほどのやる気はない。そんなやる気のない君たちをクリエイターにするべく一晩で生まれたのがこのtrpgだ。
最強のクリエイターになって君だけのTRPGを作り上げろ!
PC
キャラクターは以下の3種類。みんなで分けよう。
・ライター 書く人。ツイッターが好き。
・絵師様 いらすとやさん。ツイッターが好き。
・編集者 偉い人。 ツイッターが好き。
能力値。PC達のやる気の初期値は『1』だ。
アイテムを一人一つまで持てる。好きなタイミングで使える。一度使うとなくなる
・魔剤 作業渋るってマ!? 進捗+2、やる気ー1
・ニンジャMESHI 一個だけダイスを振りなおせる。
・囲い 褒めてくれる。やる気+2。
ミドルフェイズ。3サイクル行う。各々自分の表を振ること。
やる気が0になると行動不能。1手番放棄するとやる気が1になる。
進捗は全員で共有。メモしておこう
ライター
①ツイッターで楽しく遊んだ。
②TRPGで楽しく遊んだ。やる気+1
③Vtuberの放送を楽しく見た。
④上司に怒られた。やる気-1.
⑤とりあえずなんかは書いた。進捗+1、やる気‐1。
⑥アイディアが降ってきた。原稿を書いた。疲れた。進捗+3、やる気ー2
絵師様
①ツイッターで楽しく遊んだ。
②落書きをツイッターに上げて承認欲求を満たした。
③人の奢りで焼肉を食べた。やる気+1
④ガチャで爆死した。やる気-1.
⑤楽しく作業通話した。
⑥絵を描いた。疲れた。進捗+2 やる気ー1。
編集者
①ツイッターで楽しく遊ぶメンバー達にリプを飛ばした。他のPCのやる気+1
②女の子と飲みに行った。やる気+1
③ツイッターで楽しく遊んだ。
④ゲームして楽しく遊んだ。
⑤5chで叩かれた やる気-1
⑥編集作業をした。進捗+1.
クライマックス表
三サイクルが経過した後、何かしらのヤバいことが起きる。
①印刷所が爆発した。なんとかしなきゃいけない。進捗ー5
②テストプレイで致命的なバグが見つかった。なんとかしなきゃいけない。進捗ー4
③原稿データが消えてしまった。なんとかしなきゃいけない。進捗‐3
④暗黒メガコーポ『SASAKAWA』に目を付けられた。なんとかしなきゃいけない。進捗-6
⑤超面白い大作ゲームが発売される。なんとかしなきゃいけない。進捗‐7
⑥君たちは気づいてしまう。これはTRPGを作るTRPGという「作中作である」ことに。なんとかしなきゃいけない。進捗ー10
PC達は一人一個ずつ解決案を提案。各々1d6を振り偶数ならうまく行き進捗+1。6が出たら+2.
エンディング
「(pcの人数)D6-進捗」で計算。この数値をエンディング表に当てはめる。
これがシステムの出来栄えとなる
0以下:歴史を変える一作。爆発的知名度を得てTRPG民以外にも波及、世界は空前のTRPGブームに包まれることになる。
1:佳作。根強いファンが遊んでくれるシステムに。
2:凡作。販売までこぎつけたことが十分偉いのだ。
3:面白エッラタの嵐。サンプルシナリオがクリアできない。
4:人気は出ない。カルテットの一角として名を残すことになる。
5以上:エターナった。次回作にご期待下さい……!
Q&A
Q:PC達は何のtrpgを作っているの?
A:特に希望が無い限り、『TRPGを作るTRPG』を作っていることになります。
Q:各数値が0未満になりそうな場合は?
A:0で打ち止めにしてあげてください。
Q:これ、遊べるの?
A:
第8回 けものフレンズTRPG「てーぶるちほーの大冒険」 TRPG紹介
月日が経つのは早いもので、キスキスキューティみゅうみゅう2がとうとう放送を開始した。
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お前たちはどうせキスみゅうを楽しみにしていたくせに、「キスみゅう2はこどもだまし、キスみゅう1こそがしんのおとこのえいがだ」みたいなことを 言っている所だろう。だが、キスみゅう1の幻肢痛は決して消えない。せっかく金をかけてるのだからキスみゅう2という隻腕というオリジナルならではの良さをお前は見出していくべきだ。わかっているのか暗黒メガコーポよ。
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というわけで、今回は当時ケツデカピングー、どうぶつタワーバトルと並び動物系コンテンツブームを巻き起こした「けものフレンズ」のTRPG、「てーぶるちほーの大冒険」を紹介する。
著者は黒兎そよ氏、いわゆる現在のTRPG界で一大勢力になり始めた同人TRPGシステムというヤツだ。
序論
けものフレンズの同人TRPGシステム、いろんなところで思い思いのシステムが開発されてびっくりするぐらいたくさん出ている。当時俺が確認出来ているだけで6つはあった。
けものフレンズTRPG編
— コボルドりんけん (@linkentrpg) 2017年9月12日
#全部同じじゃないですかクソコラグランプリ pic.twitter.com/eEQJUx0PQZ
こんなクソコラ作って遊べるぐらいだ。
「てーぶるちほー」を選んだ理由はこの中で唯一書籍媒体になってるという理由が大きいな。
①キャラクター周り
初期作成のフレンズは「とくいなこと」と「にがてなこと」を合わせて3つ持っている。
得意なことや苦手なことをアピールすることで、判定のダイスを増やしたりリソースを獲得したりすることができる感じだ。
基本的にはそんなに決めることは多くはない。
②ルール周り
基本的に振れるダイスは2つだが、複数人が協力して同じ判定に挑むことでダイスを合算することができる。
目的とする行為によって大きい目が要求されたり小さい目が要求されたりゾロ目が要求されたりいろいろ変わる感じだ。詳しくないがウタカゼに近いみたいだな。
力比べなら大きい目、細かい作業なら小さい目、ボスの弱点を突くならゾロ目とかそんな感じだ。
「キラキラ」というロールプレイ評価システム*1でもらったポイントを消費することでダイス目を操作したり、特技を使ったりできる。
③世界観
「けものフレンズ」の世界観に準拠するため詳細な説明は省くが、アプリ版の方にも結構突っ込んでる内容のようだ。
④サポート
キャラシートがフルカラー←ここすき オフセで使ってみたい
⑤総括
PCの作成ルールはチンパンの俺でも理解できるぐらいには分かりやすい。
「PCのできることの多様性」を「共通ルールの多さ」で保障してるタイプのシステムなので、そこさえ突破できれば未所持PL相手にPC作成して遊ぶことも出来るだろう。決めることは多くはないのでやりたいフレンズを決めるのに悩まなきゃ1時間はかからず作れるだろう。ただサマリーはしっかり作っとく必要があるな。特にアイテムリスト。初期作成ならじゃぱりまんとニンブルハンドとウェポンぐらいに絞っとくといいだろう。
シナリオは長いのを一本やるよりかは短いのを二本立てみたいにしたほうが良さそうだ。けもふれMADぐらいのノリの題材でいいだろう。
個人的に難しい点はゲームバランスが何気に辛口なところだな。
リソースの元のキラキラは理論上無限投入可能なんだが、配布の按配が若干難しくお菓子作り初心者が思い描く砂糖投入量ぐらいの感覚で配布すると普通に全滅が見えるレベルには辛いので入れ過ぎじゃねえのってぐらい積極的に投入するぐらいでちょうどいいぞ。キラキラホメホメマシマシだ。
この手のゲームに求めるのは緻密な駆け引きみたいなのよりはフレンズたち同士のゆるい絡みとかそういうのだろうし若干ゃ楽勝ぐらいのバランスを意識するとちょうどいいだろう。PG(てーぶるちほーでのGMの呼称な)も「やりますねぇ!」ぐらいのノリでポンポンあげるといいだろう。
ちなみに値段はフルカラーで約2000円(コンビニ振込だと2600円ぐらい)だ。フィアスコと同じぐらいのサイズだがネットでの入手法は同人受注サービスなため注文して届くのに10日ぐらいかかるので注意が必要だ。時間に余裕をもって買え。
遊び方の例
とりあえずサンプルシナリオ①を回してみたが、オリジナルフレンズのシロハヤブサちゃんはいい感じだが、仮面ライダーリュウキ(コドモオオトカゲ)とさとり世代サーバルちゃんという他所でやったら怒られそうなのを持ってきたが二人ほどいて若干ゃ草だ。
ピングーだのグレープ爺ちゃんだのサコミズ王だのワイトだのを受け入れる土壌の深さもバイストン・ウェルの地にはありうると思うし俺はいいと思うが、あんまり突拍子もないものを持っていくと双方困惑するので事前にある程度けもフレ観のすり合わせはしておいた方が事故は減りそうだ。
ダブルクロス3rdシナリオ 「My Fate」
シナリオをまたノリで公開するぞ。どうせおまえはヘブンズフィールの映画か何かを見に行ってステイナイトで遊びたくなっていることだろう。
今回は俺がまた2年前位に作ったシナリオを公開する。一応ダブルクロスのシナリオになっているが多分fearゲーならだいたい何でも行けるはず(多分一番合うのはアルシャードセイバーあたり)だ。お前も改造してfate/Stera Nightsとかにしてもらって構わない。
シナリオとしては完全に『4人用』だ。
今回の副題は「FATEミリしらダブルクロス」
Fateをあんまり知らなかったころ「PC②枠がPC①枠に召喚されるらしい」という情報だけから推理して作ったシナリオだ。
正直、ダブルクロスの成分は極めて薄い。UGNとかFHとか気にせず単なる現代異能ものの感覚でやってもらって構わない。そしてFate成分もかなり薄い。型月警察はフェイトビガミとかそういうのをやるといいだろう。あくまで「Fateっぽい味がする(と俺は思っている)fearゲーのシナリオ」ぐらいのプリンに醤油かけたやつぐらいのつもりで食え。
トレーラー(ちなみに俺は「今回予告」というダッサイ呼び方の方が好きだ。)
平凡な毎日を切り裂き、二人の運命は交差する。
世界を狙う悪しき大魔道士の魔の手が迫る。
キミと共に戦うと決めた。それが我が誓い。
ダブルクロス3rd「My Fate」
その日、運命と出会う―――――
ハンドアウト
PC① イリーガル それなりにレネゲイド魔術の素養がある人(要するに非戦闘要員じゃなくていいよ)
キミが大切に持っている古びた「宝具」。それを狙い「ヤツ」は現れた。
「ヤツ」の力は圧倒的だ。未熟なキミが敵うはずもなく…。
もうダメだ―――――
その時だ。「宝具」から溢れるまばゆい光と共に「それ」が現れたのは。
シナリオロイス(以下、SR) 「宝具」
PC② サーヴァント枠 昔の英雄のレネビ
あなたはPC①の元に召喚された。
――それは、聖杯の導きだろうか。
あなたがなぜ、この時、この時代に呼ばれたのかはわからない。
ただ、主人は助けなければ。それが私の「運命」だ。
SR PC①
PC③ 熟練の人枠 支部長枠
悪しき野望を持つ魔術師が今この地に降り立とうとしている。
その名は大導師マスターレギオンとその従僕、リベル。
奴が何を企んでいるかはわからない。が、奴の計略を黙って見過ごすわけにはいかない
そのために、力になってくれそうな英霊は・・・
SR マスターレギオン
PC④ PC③の相棒枠
かつてあなたはとある邪悪な魔道士と彼に従う英霊、リベルを封じた力ある英霊だ。
使命を全うした後、君は眠りについていたが、ほんの数百年、数千年居眠りしている間にどうやらまた彼女(リベル)を目覚めさせた奴がいるようだ。
我が永き眠りを妨げた奴はPC③というようだ、どれ、一つ力を貸してやるか。
SR: リベル
大体の流れ
PC①はPC②と力を合わせることで1シナリオに1回ガイアが打てます
≪聖杯≫
あなたの願いを一つ叶える。詳細はGMと相談すること。
この効果はPC①、PC②が互いにロイスを持った状態で、両者が同意した時のみ使える。
敵は悪逆非道なマスターと無理やり従わされるサーヴァント
マスターレギオンは先代のリベルのマスター(困スレの報告ぐらいわるいやつ)に乗っ取られてる
PC達が敗北するとガイアが打てるようになって世界征服される
うまく立ち回ると味方加入フラグ立つぜみたいな
シーンのセリフに関してはだいたい「言いそうなこと」が書いてある。流れに応じて自由に改変していけ。
OP①
PC①の持つ契約アイテムを狙い襲ってくるマスターレギオン 彼も対になりそうなアイテムを持ってる演出。登場時に空が赤くなる演出みたいなのもいい。
「貴公が『片割れ』の持ち主か 探したぞ」
レギオンはノムリッシュ語で「それをよこせ 貴公には過ぎた玩具だ」
プラズマ光線を発する感情のない目をしたリベル「イエス マスター」
イヤボーンするとPC②が召喚される
「ほう、シナリオが狂ったか」ディメンジョンゲートで退却
OP②
PC②がPC①に説明するシーン。PC①のおうちとか裏庭あたりに連れて行くといいでしょう
「オーヴァードについて」「宝具がおそらく君達を引き合わせたこと」「レギオンが宝具を狙っていること」が分かる
「聖杯戦争について」「サーヴァントについて」(要するにfateの元ネタ)は物語の本質ではないのでほどほどに。
OP③
独自調査でマスターレギオンに逃げられるところかな
その後PC④が封印されてるところに向かうみたいな
魔力の奔流の後、それは現れた。
PC④
X年前、英雄として活躍しているところとかかな
ゲスなマスター(レギオンとは別の人)とリベルを封印するシーン
君の攻撃を喰らって奴隷みたいなボロボロな服を着てブッ倒れるリベル。
先代マスター「使えない道具ですねえ 肉壁にすらならないとは」
いい感じのところでオーラロードが開かれて現代日本へ
ミドルシーン
情報項目
宝具とPC②について 8 知識:レネゲイド UGN
マスターレギオンについて 8/12 UGN 裏社会
リベルについて 8/12 UGN 裏社会
8:PC①の「宝具」とは伝説の遺産「聖杯」の片割れである。(ナイツのアレとは平行同位体みたいなもんだと思ってください)
その力を引き出したものの願いを一つ叶えてくれる。
PC②は聖杯の守護者というか本体というか。PC①の願いを聞き入れることで、聖杯の効果が起動する
≪聖杯≫
あなたの願いを一つ叶える。詳細はGMと相談すること。
この効果はPC①、PC②が互いにロイスを持った状態で、両者が同意した時のみ使える。
“大導師”マスターレギオン「お前など所詮ゲームの駒にすぎん」
8:悪い魔道士。オサレ神父風ファッション~逆さ十字を添えてって感じ。グリリバの声でしゃべる。(悪役をやってる時の緑川光だ)サーヴァントの子をいじめてる。
奴の目論みは要するに「聖杯」の発動。何を叶える気かは知らないが、どうせろくでもないことだろう。
12:以前はリベルと上手くいっていたようだが、「人が変わったように」性格がガラッと変わってしまったようだ
“”リベル 「マスターは変わってしまった……なぜ……」
8:少女の姿をしたレネゲイドビーイング。上品な仕立てのかわいらしい服を着ているのだが、管理が悪いのかややボロボロ。どことなく雰囲気がPC②に似ている
PC②と対になる力をもつ「聖杯」の片割れ。感情無い系。かわいい。レギオンにいじめられてる。かわいそう。
12:元々はレギオンとは結構うまくやっていたみたいだが、ある日を境に急にレギオンが「人が変わったように」なってしまい、それ以来道具のように扱われることに。
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どっちかの難易度12を抜くとリベルと接触するシーンが入る。
マスターシーン レギオンにいじめられてリベルが怪我して家出する感じのシーン。
怪我+栄養失調で弱ってる感じ。PC達が保護するなら抵抗できない。
お腹がグーみたいな感じで飯に誘導するといいだろう。
「こんなにご飯がおいしく感じたのは、マスターと初めて会った頃以来」
「マスターがくれたこの服も、こんなにボロボロになってしまった……」
「マスターは…変わってしまった。私が役に立たない道具だから?」
ミドル戦
レギオン登場。また空が赤くなる
「道具風情が勝手に愚民どもと戯れるな」
「本来ならもう少し後で披露する予定だったが、今回は特別にお見せしよう」
(乗っ取られてるのを察された場合「らしくない」笑みを浮かべて)「さて、何のことやら?」
ミドル戦闘
レギオン バロールオルクスHP100 装甲5 イベイジョン20
重力+魔法陣 空間操作的な。
RC 黒の鉄槌 13dx@8+5 「門にして鍵」攻撃力+9 視界範囲 同一不可
白兵 巨人の斧 15dx@8+10 「黄金の剣」 攻撃力+20 至近単体
リベル 黒犬サラマン 行動値30 HP40 装甲10 ガード値10
電撃と極低温
射撃 雷の槍 「死に雷の洗礼を」 10dx@8+10 攻撃力10 範囲 同一不可
蒼き悪魔 ガード時15点殴り返し 至近
炎陣
1ラウンド回ったら撤退で。
再度情報収集へ
マスターレギオンの目的と行方 8 UGN 裏社会
レギオンが変わった理由 20 知識:レネゲイド それらしきイージーエフェクトで演出があれば判定可
聖杯のかけらであるリベルとPC②の力を合わせて使える願いで世界の終焉とかロクでもないことを実現させようとしている。
不完全ながらも「聖杯」の力を起動できる「特異点」に向かったようです
.
レギオンが変わった理由 20 知識:レネゲイド イージーエフェクト可
レギオンは先代のリベルのマスターに人格を乗っ取られてる。
先代マスターは「この世の全ての悪意」を凝縮したようなクソ野郎。
やろうとしてることを要約すると、PC②とリベルを強制服従させて聖杯起動、とりあえずロクでもない願いを叶えようとしてるのは確か。完全復活とかかな。
クライマックスフェイズ
特異点。謎空間です。グロイ奴がうねうねしてるみたいなところだと思っていただければ。終局特異点みたいなイメージ。
「来たか “聖杯“の片割れ」
いい感じにレスバトルしてください。
(マスターレギオンの正体について言及)「バレちゃいました?じゃあ仕方ないですね」
驚愕の表情でレギオンの方を見つめるリベル。すぐその表情は憎しみに変わる
「いいんですかそんな態度とって?ああ、いうこと聞かないなら自害させます。それは困るよね?」
「まあ、めんどくさいから単なる人形になってもらうんですけどね」
「では 始めようか(始めましょうか)」
(PC②に)「なるほど、それが英霊の力ですか。素晴らしいですねえ私が有効活用してあげます」
(PC①に)「私と組みませんか?聖杯の力さえあればどんな望みだって叶いますよ?」
(PC③に)「現代の魔術師がこの私にかなうとでも?」
(PC④)「何千年ぶりですね。あの時の借りは返させてもらいますよ」
劣勢「なぜだ!」
撃破「バカな!この私の数世紀にわたる夢が!こんな連中風情に~!」
ノーマルエンド「リベル、すまないことをしたね 僕は静寂の闇へ帰るとしよう……」
「一人では行かせません。お供します マスター」「ああ、これでやっと……。」
クライマックスに勝利したらPC達は聖杯を起動できます。聖杯を起動するならこのあたりじゃないですかね。
起動するなら謎の光がシーンを覆いつくし、次のシーンへみたいな感じに。
(マスターレギオン生存フラグが立たない場合、エンディング終了後に絶望からリベルがこのシナリオをループさせる。ノーマルエンドなら普通な感じで。)
真エンドにたどり着いた場合、リベルがループから抜け出せたことをほのめかすようなことを言う。
「この展開になったのは今回が初めて」的な。
PC1の前にレギオン主従が現れる。
レギオン「助けを乞うたつもりはない。だが礼ぐらいは言っておこう」
「機会があればまた会おう 輪廻の向こう側でな 行くぞリベル」
「(ちょっとだけ嬉しそうに)イエス・マスター」
データ面
詳しくはルールブックを買って読め。
コンボ内容は詠唱破棄させていただきます。そこまでおかしくは無いはず
レギオン バロールオルクスHP100 装甲5 イベイジョン20
重力+魔法陣 空間操作的な。
RC 18dx@7+10「門にして鍵」 攻撃力+15 視界範囲 同一不可 黒の鉄槌をベースに
白兵 20dx@7+15 「黄金の剣」攻撃力+25 至近単体
ジャイグロつきにすると⁺2d+範囲化 巨人の斧をベースに
復讐の領域 ワームホール(タケミカヅチ)
領域の盾(かばわせる)2回
ディメンジョンゲート(神出鬼没)
先代 エグザイル レギオンと融合中
メンタルイベイジョン+ワールドデストラクション(範囲視界に出来るEロイスとか無かった。ルールとちょっと違うけどゆるして)
意志:「令呪:自害せよ」視界単体 10dx@10+5 最悪ロイスで打ち消せる
リベル 黒犬サラマン 行動値30 HP60 装甲10 ガード値10
電撃と極低温
射撃 雷の槍 「死に雷の洗礼を」 12dx@7+10 攻撃力10 装甲無視 範囲 同一不可
蒼き悪魔 ガード時15点殴り返し
極大消滅波 ゼロドライブ イニプロ 5d10点
燃える魂 HP30で復活
炎陣ガード
1ラウンドのケツか2の頭ぐらいで終われるといいかなあぐらいのノリで。全員が一巡した後PC②の攻撃で倒れると説得力があっていいだろう。極大消滅波とかで戦闘ラウンド数を圧縮しろ。
Eロイス
レギオン組が破壊神顕現を発動 聖杯を起動すると効果が適用されてとりあえず今の世界の状況はぶっ壊れるよ。
情報が全部空いてる場合、「ファイトクラブ」(もしくはそれ相当の何か)が追加。
ねたばらし
困スレの「FATEモチーフクソ卓に3連続で当たった」とかいう投稿が元ネタ。
なんか全部「PC②がPC①に召喚される」ことだけは共通してたらしいので普通に面白そうだから採用。ある意味俺なりの廃材アートです。(問題発言)
多分プレイヤーが求めているのは「PvP」じゃなくて「バディもの」だよな。
PC①とPC②の出会いというギミックは面白そうだったのでパパッと仕上げ。
せっかくだからPC③PC④も組ませてみるか PC④は人外度を上げよう(マイブーム)
敵はサーヴァントを道具扱いする外道マスターとサブヒロイン系サーヴァントにしよう
モチーフ何がいいかな→最近遊んでたスパロボUXで出てきたマスターテリオンとエセルドレーダにしよう→でもあいつら仲良かったよな→先代マスターを困スレのクソ野郎にして輝夫乗っ取らせようみたいな感じで完成。
この時点で俺はfateを「童貞を殺す服着たアーサー王がお腹空かせてるらしい」「ランサーという人がなんかよく死んでしまうらしい」「メガネの人の奥さんが室内でエアブラシ吹いてた」ぐらいの情報しか持ってなかった。
PC①②は士郎セイバー主従、③④は凛アーチャー主従のイメージ。
ボスは困マスターにしよう。
マスターレギオン→デモンベインよりマスターテリオン。 レギオンは語感です 原作でも裏で糸引いてたナイアのせいでかわいそうな目に。今回も被害者。元ネタの元ネタはアレイスター・クロウリー。
リベル→エセルドレーダ+リベル・レギス。元ネタの元ネタは「クロウリーの飼い犬(!)」。元ネタがデモンべインのキャラクターである関係上、「何の英霊か」と聞かれると非常に難しい質問だが、「ナコト写本を訳した名もなきロマールの民の少女」あたりがそれらしい回答か。エイボンもアリかと思ったがキャラクター性が違う。クトゥルフ神話詳しい人に任せます。クラスは間違いなくキャスターだろう。真名はPL(きみ)達の手で確かめてくれ!半ば偶然だけどメディアおばさんにも立場は似てるね。
リベルの先代マスター イメージモチーフは困スレの報告にあった卓のPC①.割と『丁寧語でしゃべる悪党』からスクライドの無常矜持、照夫主従の加害者ナイアあたり
My Fate 「ぼくのかんがえたふぇいとっぽいやつ」とデモンベインが出てたスパロボUXに出てたリーンの翼のOP「MY FATE」の引用のダブルミーニング。誰がわかるんだこんなの。
那須きのこ先生が見たら怒りそう。
Fateをやってたはずがいつのまにかデモンベインをやらされていたでござる。まあどっちもエロゲ―だしまあいっか。
メモ
実際に回した時の覚書だ。参考にしろ。
PC① 貧乏な衛宮士郎。PC①にはちょっと珍しい援護マン。
PC② 那須与一(アーチャー)。クール系美少女。聖杯にかける願いを問われて『ある』と答えたシーンはおっ?と思った。*1
PC③ 座頭市姉貴。目が見えないのがPC④と噛み合う。3回攻撃とデバフしてきて侵食率がエグかった。
PC④「美女と野獣」の野獣(バーサーカー)。紳士でした。
PC①のOPでPC②がカッコよく登場!→NPC撤退→飛び降りるPC②→受け止めるの失敗でずっこけた後の「パンツ見えてるやつだな」は覚えてるな。
PC③の導入でレギオンが「本来ならもう少し後で~」のセリフを本当に本来の脚本の予定より前で使用することになるとは思わなかったぞ。
リベルの所の集合シーンではPC3がPC①の家でピザを取る感じで回していたぞ。だいぶみんな接触を迷っていたがPC①の「怪我してるんだよ!?」でうまく回してくれた。
個人的にはPC⑤的即席NPC「ヤクザ魔道士(小沢仁志)」が『詳細は省くが今回のシナリオのEロイスは2個じゃ』が好きなシーンだったのう
システム面では若干侵食率が重かったな。opに二人登場とかが重かった感じだ。上手く調整するといい。
お前もたまにはツイッターの特別学級での学級会ばかりしてないで、困ったちゃんスレを読んで、想像力を高めろ。
*1:内容は「もう戦争したくない」。